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2014.04.07

外れ馬券は経費になるのか? 続き

uma_icon01昨年5月に「外れ馬券は経費になるのか? 注目の判決」というコラムを書いたが、その後の話。とはいっても、いまだに裁判中で結果が出たわけではない。



では、何を書くかと言えば、4/7付けの朝日新聞の記事に「ハズレ馬券は経費か? 競馬利益に巨額課税、各地で訴訟」という記事が出たので、その話を。ちなみに、そのWeb版記事はこちら(登録しない読めないかもしれません)

記事自体は、競馬の利益を「一時所得」とするか「雑所得」とするかで争いが続いているという内容。目新しいものではない。
ちなみに、私自身の主張は以前書いた通り、

馬券を買った段階ですでに購入額の10%が国庫に納付されている。税金とは言っていないが税金と同じだ。その上さらに当選金からも税金を取るのは明らかにおかしい。制度の瑕疵だ。
当選金への税金を無くすか、当選金から一律に天引きするなりにして、公平にすべき。もちろん、後者の場合は国庫納付金制度は無くして、控除率を15%に引き下げるべきなのは言うまでもない。

ということで変わらない。

この朝日新聞の記事で驚いたことは2つある。1つは、

国税庁は12年、JRAが払戻金から源泉徴収する税制改正を財務省に要望したが、採用されていない。

という部分。このように現実的な要望を国税庁が行っていたことは、まず素直に賞賛すべきことだ。決まりだからとにかく払えという話だけかと思っていたが、現実的な対応も行っているということは競馬ファンにとってありがたい話である。

この記事だけではなぜ財務省がこの提案を受け入れないのかが書かれていないので一概に非難することはできないが、現実問題として多くの訴訟が起きている現状なども考えて、採用へ進んでもらいたいものだ。

そして、もしこうした源泉徴収的な制度が導入されるのであれば、JRAはそれをもとにファンが納得する制度作りを行って欲しいと切に祈るものである。

そして、もう1つの注目点は、競馬そのものの話ではないので蛇足ではあるが、

インターネットによる馬券購入は払戻金が銀行口座に振り込まれ、窓口で買う場合と違い、国税当局は購入者と払戻金を特定できるようになった。一方で多額の課税は、各地で裁判にもなっている。

という部分。「国税当局は購入者と払戻金を特定できるようになった。」とさも当然のように書かれているが、これは大きな問題ではないのだろうか。

脱税の疑いなどがある際に国税当局が銀行口座の開示を求める、というのはあることだろう。例えば、

(馬券に関係なく)金遣いの荒い、あるいは羽振りの良いことで国税当局にマークされ、銀行に口座を開示してもらったところ馬券当選金に対する税金を払っていないことが発覚した

というのであればこの話は分かる。しかし、もし普通に暮らしながら馬券で大きな利益を上げていたとした場合、国税当局がその脱税を知ることは至難の業だろう。にも関わらず、訴訟が多く行われているという現状から湧いてくるのは、

銀行はJRAからの入金が多い顧客のリストを国税当局に流していないか?

という疑念だ。
そもそも銀行への入金情報などは重要な個人情報のはずで、容易なことでは銀行はこれを本人の了解もなしに開示しないはずである。しかし、どうにも疑惑を抑えることができない。もう少し個人的に調べてみたい問題だ。